7.03.2018

第94回


7月きむすぽのお知らせです。
今回は、木村朗子さんの『その後の震災後文学論』(青土社、2018年1月)の書評会を開催いたします。
前作『震災後文学論 あたらしい日本文学のために』の書評会は、2013年12月でしたが、熱のこもった議論になったことを昨日のことのように思い出します。
皆さまどうぞふるってご参加ください。

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第94回 叙述態研

日時:7月6日(金)18時30分〜20:30
場所:国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟302
【著者セッション】

木村朗子『その後の震災後文学論』(青土社、2018年1月)
コメンテーター:加島正浩(名古屋大学大学院)

「その後の震災後文学論」の画像検索結果

◆『その後の震災後文学論』紹介(青土社HPより)
不安、崇高、憑在論(オントロジー)で読み解く、未来への文学論。
すぎゆく日常のなかで、わたしたちは、震災の何を記憶し、そして何を忘れてしまったのか――。あの日に更新することを余儀なくされた「読み」と「批評」と真摯に向き合い、これからの文学の地平を見通す。


問い合わせ:a.sakasai@tufs.ac.jp(逆井聡人)
◆本研究集会はJSPS科研費・JP18K12280の助成を受けています◆

4.16.2018

第93回

ご無沙汰しております。
新年度も始まりましたが、皆さまご壮健でご活躍のこととお喜び申し上げます。さて、また少し間が空いてしまいましたが、5月よりきむすぽを再開できればと思います。 
今回は、金ヨンロンさんの待望のご単著『小説と〈歴史的時間〉――井伏鱒二・中野重治・小林多喜二・太宰治』(世織書房)が刊行されましたので、こちらの書評会を開催したいと思います。
皆さまどうぞふるってご参加ください。

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第93回 叙述態研

日時:5月11日(金)18時30分から
★今回は開始時間が30分遅くなっていますのでご注意ください。

場所:国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟301号室

【著者セッション】 
金ヨンロン『小説と〈歴史的時間〉――井伏鱒二・中野重治・小林多喜二・太宰治』(世織書房、2018年2月)

コメンテーター:金子明雄(立教大学文学部教授)

◆『小説と〈歴史的時間〉』紹介(世織書房HPより)
小説の批評性は「小説に何が描かれていないのか」にある。
四人の作者――井伏鱒二×中野重治×小林多喜二×太宰治――を列する居心地の悪さに 近代文学研究という制度の枠、その政治性を気鋭の研究者が問い直す。


序 章
小説、時間、歴史


〈歴史的時間〉を召喚する〈循環的時間〉

第1章
小説が書き直される間井伏鱒二「幽閉」(1923)から「山椒魚」(1930)への改稿問題を中心に

第2章
「私」を拘束する時間井伏鱒二「谷間」(1929)を中心に

第3章
持続可能な抵抗が模索される時間小林多喜二「蟹工船」(1929)と井伏鱒二「炭鉱地帯病院――その訪問記」(1929)を中心に

第4章
アレゴリーを読む時間井伏鱒二「洪水前後」(1932)を中心に


小説の空所と〈歴史的時間〉

第5章
××
を書く、読む時間小林多喜二『党生活者』(1933

第6章
小説の書けぬ時間中野重治「小説の書けぬ小説家」(1936)を中心に

第7章
疑惑を生み出す再読の時間太宰治『新ハムレツト』(1941)論

第8章
占領地を流れる時間井伏鱒二「花の町」(1942)を中心に


〈断絶的時間〉に対抗する〈連続的時間〉

第9章
〈断絶〉と〈連続〉のせめぎ合い太宰治『パンドラの匣』(19451946)論

10
語ることが「嘘」になる時間太宰治「嘘」(1946)論

11
いま、「少しもわからない」小説太宰治「女神」(1947)を中心に

12
革命の可能性が問われる時間太宰治『冬の花火』(1946)から『斜陽』(1947)へ

終 章
〈歴史的時間〉の獲得としての読書